読書の記録『MORI LOG ACADEMY 11』

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読書の記録


MORI LOG ACADEMY 11

森博嗣, , 2013-03-01, *****

僕は調子が悪い状態が自分のデフォルトだと考えていて、調子が良い状態は特別だと認識している。
これもできない、これもやれない、と悩む人は多いけれど、その悩みは貯金だと思えば良い。つまり未来の可能性のようなものだから、抱え込めるだけ抱え込めば良い。そして大切なのは、ときどきそれらを思い出すことだ。
子供や学生に、「新聞を読みなさい」と説く大人がときどき今でもいるけれど、はっきりいって、鈍すぎる。その人自身が既に「現在」を捉えていない。
大きな成功を阻む最大の障害とは、小さな成功である。
個人のブログで、僕が思い浮かべるのは、手紙を入れて海に流す瓶、あれである。書いた文章は、世界の誰かに、いつか見られるかもしれない。でも、誰も見ない可能性が非常に高い。
難しい問題に取り組むときは、よく睡眠を取って、一番頭が冴えている時間を選ぶしかない。
「どうなのか」は知りたいが、「どう思うか」には興味がない、
生産者と消費者の間に入った商売人は、消費者には自分たちが生産した、という顔をして売るし、生産者には、自分たちが需要を開拓している、という顔で買い付ける。しかしあるとき、生産者と消費者のバイパスができると、中間は不要になってしまう。