読書の記録『「個」を見つめるダイアローグ』

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読書の記録


「個」を見つめるダイアローグ

村上龍×伊藤穣一, , 2006-06-05, ***--

本当に新しい価値観やポリシーをもっているなら、なぜ球団なんか買うんだろうと思った。なぜニッポン放送やフジテレビなんかに関心をもつんだろうと、僕には違和感があった。
「人間はコミュニケーションする動物だから、何か伝わっただけでもきっとうれしいんだよ」
(アメリカの会社には総務と人事がない)考えてみると、組織の真ん中に人事権をもっている部署があるというのは、けっこう不思議。人事権はもっていたとしても、そこにいる人たちが責任を取るわけじゃないんだから。
日本人の遊びというと、友達と麻雀をしたりカラオケをやったり、酒場に飲みに行ったり、あとはゴルフをしたりね。僕は、そういうのってつまらない。小説を書いているほうが、もっと自分で興奮できるし、一番充実した時間をすごせる。
相手のパラダイムと隠された要求を想像して、どこにフォーカスし、どうネゴシエートするか、どこまで妥協できて、どこからは絶対に妥協できないか、という発想は趣味的な世界からは生まれない。