読書の記録『数奇にして有限の良い終末を』

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読書の記録


数奇にして有限の良い終末を

森博嗣, , 2012-03-12, ***--

「数字は当てにならない」とよく言いますが、もちろん実際には数字以外には当てになるものがないので、その反動で言われる言葉です。
「なんか全部数字で片付けてしまうのは寂しい」という人こそ、「寂しい」という言葉で、すべてを片付けようとしていますね。
Excelも昔はまだ良かったと思います。こうしてみると、ユーザの声に応えているうちに、製品はどんどん使えなくなっていくものだな、と実感します。優れたデザインの製品は、大勢の声ではなく、個人の哲学から生まれることが多いようです。
一般に、自分が一番言われたくない言葉で相手を罵倒する傾向がある。
「失敗した!」と思った直後に、慌てて取り返そうとする数々の軽率な行為が、真の大失敗を招く。
真の「自信」とは、楽観的ではなく、極めて悲観的な予測から生じるものである。
最も期待値の大きいギャンブルは、勉強である。
「金儲けをして好き勝手したい」ほど明確なビジョンはまずない。
意気込みが問題を解決することは稀である。
他人に言葉で伝達できないノウハウは、技術とは呼べない。
やっぱり初心者にはWinをすすめます。何故って、Winでコンピュータの難しさを経験して、最初にがつんとやられた方が良いから。
本気でデジタル化したいならば、まず、表の中に文字を入れるという古来の習慣を改めるべきでは?
「将来に不安を抱いている」と口にすることで安心する人が多い。
素敵な孤独を感じることができるのも、他人が存在するおかげである。
不自由の主たる原因は「思い込み」である。
仕事が軌道に乗って、すべてが順調のそのとき、実は誰も仕事をしていない(慣性の法則)。
自分たちのクビを気にした改革、自分たちの周囲のポストを守るための改革、そんなものばかりを見せられてきたこの十数年でした。