読書の記録『貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』

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読書の記録


貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

橘玲, , 2009-09-07, ***--

経済的なストレスを法人に負わせてしまえば、それを盾に個人の人格を守ることができる。
ヨーロッパ諸国が消費税へと課税をシフトさせているひとつの理由は、それが納税者のプライバシーとは無関係な、人権ときわめて適合性の高い徴税手段だからだ。
生き延びるためになすべきなのは、国家に依存するのでも権力を拒絶するのでもなく、国家の仕組みを観察し、理解し、道具として利用することだ。
オーナー経営の地方の建設会社で、彼は従業員の福利厚生のためにサラリーマン法人化の導入を試みていた。希望する社員は雇用契約から業務委託契約に変更できるが、仕事内容も含めそれ以外の条件はこれまでと変わらず、法人化のメリットだけを享受できるという有利な提案だったが、なんど説明しても一人の応募者もなかったという。
私はずっと、自由とは自らの手でつかみとるものだと考えていた。だがようやく、それが間違っていたことに気がついた。自由は、望んでもいないあなたのところに扉を押し破って強引にやってきて、外の世界へと連れ去るのである。