5月26日(晴れ)

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日本(facebook考)

関西行きの飛行機の中で、キャビンアテンダントに「日本の方ですか?」って聞かれて、思わず涙が出そうなほど嬉しくなっちゃいました。やっぱり疲れていたみたいです。国際情勢が人々の心理に影響を与えるのか、或いは人々の心理がそのまま情勢に反映するのか、乗り換え便の手配待ちでごった返すカウンタで、列に並ばない、大声で何かを主張する中国系の人間を何人も見かけました。少しでも隙間があったら、そこに割り込まなければならない、と考えているかのようです。不安も苛立ちも十分に理解できますが、ここで一つ深呼吸して、最後にカウンタのスタッフに「Thank you very much.」と言える日本人でありたいものです。

香港での待ち時間に、Facebookのアカウントを作った話の続き。Facebookは、その出自に所謂「出会い系」や「ミス・コンテスト」みたいな、いかがわしい雰囲気があり、どうも好きになれず今まで避けていました。また、顔写真、生年月日、出生地など、あらゆるプライバシをさらけ出すことにも抵抗がありました。

しかし、かの国(Philippines)では、完全にこれ一色みたいですし、日本でも、似たような状況になりつつある、と感じます。連絡先を交換する、といえば最早、Facebookのアカウントを教えること、に近いようです。

プライバシをさらけ出すことで得られるメリットは何か、と考えた時に、クレジットカードの仕組みに思い当たりました。実家の両親などの世代には、「カードなんて危ない!」と使いたがらない人が居ますが、私がFacebookへの登録に際して感じた抵抗感も、これに近いものがあるような気がします。クレジットカードもまた、購買履歴というプライバシを相手の会社に委ねることで成り立っていますが、その履歴によって徐々にクレジット(信用)が形成され、高額の買い物にも利用できるようになってゆきます。

日本のような一様な社会においては、プライバシの暴露から連想されるのは、差別や嫉妬と言ったネガティブなワードですが、多数の国家、民族を含んだ多様な社会においては、まず相手の位置を測ることは、さらに相手を知るための重要な手がかりであり、対話を続けるための必要条件とすら言えるかもしれません。

えらく当たり前のところに着地してしまいました。まだ使ったことの無い機能が沢山あるので、今後、見方が変わってくる部分もきっとあるでしょう。最初はこう考えていたんだ、という記録として残しておきます。


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